古民家再生住宅
本当に壊すしかないのでしょうか?
構造の柱や梁から建具一つにいたるまで、古民家には地場で育った太い良材が惜しげもなく使われています。今ではお金を出しても手に入らないような銘木も見られます。
また、家はそこに暮らす人たちの思い出そのものです。「思い出の詰まった家を残したいけど、もう寿命だから壊すしかない」と諦められてしまうことが多いことでしょう。
ですが、本当に寿命なのでしょうか? 本当に壊すしかないのでしょうか?
建て替える理由がもし後者なら…
一般に、家を建て替えるには2つの理由があります。
- 【1】建物が老朽化してしまった(木材の腐朽など)
- 【2】間取りや設備などが家族構成の変化やライフスタイルに合わなくなった
湿気によって木材が腐ってきてしまったり、シロアリ被害が深刻になってしまった場合には、その木材は使えませんから、新しい家に建て替えることになるでしょう。しかし、もしあなたが家を建て替える理由が後者なら、「再生」をご検討されてみてはいかがでしょうか?
「再生」は全てを
元通りにすることではない
先ほどの理由が後者の方は、家が住めなくなったのではなく、住みづらくなったということですから、どれだけ忠実に今まで通りの家に戻したとしても、問題は解決されません。よく「古民家再生」のお話をすると、「古い木の家を建てられたときの状態に忠実に戻すこと」と思われてしまうのですが、「古民家再生」は復元ではありません。昔の木の住宅の良いところはそのままに、今の家族構成やライフスタイルに合わせた、本当に住みやすい家にすることこそが、弊社の「古民家再生」です。 再生にあたっては、現代の新しい技術や方法を取り入れながら、基礎や構造を改修するとともに、快適性や実用性を備えた家にしていきます。間取りも自由に変えることができますので、昔の日本家屋によくある「誰かの部屋を通らないと自分の部屋に行けない」「南向きの日当たりの一番いいところを廊下が占めている」というようなことも解消できます。
新築住宅にも古材を
「古材の風合いは好きだけど、どこに相談したら古材を使った家を建ててくれるのかわからない」といった方もいらっしゃるでしょう。小川工務店は「古材倉庫」に加盟しており、様々な古材を扱うことができます。柱や梁に古材を使うことで、デザイン上のアクセントにもなるので、近年ご相談を受ける機会が多くなっています。
古材の良さ
経年変化の味わい
近年、オシャレなカフェやレストランなどでも古材が使われているのをよく見かけます。燻されて黒ずんだ肌は、新しい木材で出そうと思っても決して出せない古材ならではの風合いです。経年変化によってもたらされる独特の趣は、皆さんどこか懐かしく感じ、気持ちが落ち着くことでしょう。
丈夫な古材
木材は、少なくとも数百年はもつ耐久性があります。世界最古の木造建築である奈良・飛鳥の法隆寺など、日本の古い木造建築は1000年以上も経った今なお残っています。それは伐採後、内部の水分がどんどん減っていくと同時に強度が高まるからです。木は、200年~300年の間、強度や剛性ともにじわじわと上昇を続け、その後ゆるやかに下降し、1000年経って元の強度に戻ると言われています。 築数十年~100年を経た古材はまさに「使い頃」なのです。
古材はエコ
東南アジアや南米での森林伐採によるニュースを皆さんご覧になったことがあるのではないでしょうか。CO2削減が世界全体の至上命題となっている今、CO2を吸収して減らしてくれる森林が守られることはエコの点から非常に重要です。しかし、東南アジアや南米の安い木材はどんどん伐採されています。「排出するCO2は増えているのに、CO2を減らしてくれる森林は減っている」これが実情なのです。弊社が加盟している「古材倉庫」の試算によると・・・
伐採された木材を使う仕事をしている者として、民家再生の推奨と、やむなく壊された民家からは木材を再利用することで、自然環境の保護に少しでも貢献できればと考えています。
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